アフリカのコーヒー豆の中でも、ケニアは世界で最高峰のコーヒー豆を生産する国のひとつです。
もし、あなたがケニアのコーヒー豆について良く知らないのであれば、ぜひこの記事を読んでからケニアのコーヒーを飲んでみてくださいね
ケニアコーヒーの最大の特徴は?
ケニアコーヒーの最大の特徴は、焙煎により移り変わるフルーティーな豊かな酸味です。
焙煎度合いを変えることで、柑橘系の爽やかな酸味からベリー系の甘みのある酸味まで、様々な表情を見せてくれるコーヒー豆です。
さらに、国を挙げてのコーヒーへの品質管理体制がもたらす、ケニアならではのクオリティの高さも見逃せません。
ケニアは焙煎で柑橘系もベリー系も楽しめる
ケニアは赤道直下に位置する東アフリカの国です。
暑そうなイメージがありますが、コーヒー栽培に最適な過ごしやすい気候と標高1,700m以上の地形の場所です。
ケニアのコーヒー豆は元々ヨーロッパでは最高品質のコーヒーとして扱われており、近年のコーヒーブームで世界でも人気のある高級コーヒーの1つとして知られるようになりました。
ケニアのコーヒー味の特徴はフルーツのような爽やかな酸味と甘味にあります。
それでいて、しっかりとコクもあるので非常にバランスのとれた味です。
ケニアコーヒーの最も面白いところは、焙煎による柑橘系からベリー系へと変化する酸味なのです。
ケニア=酸味という印象があるかもしれませんが、焙煎を深くすることで、濃厚なカシスのような果実の甘味やコクも感じることができるのです。
浅煎りで淹れると柑橘系のフルーティーな風味
煎り~中浅煎りくらいの焙煎具合だと、オレンジやグレープフルーツのようなスッキリとした爽やかな柑橘系の酸味がはっきりと感じられ、後味もあっさりとしています。
明るい酸味と表現するのが適切ではないでしょうか。フルーツジュースを飲んでいるかのような爽やかさがあります。
口に含んだ時に、酸味が甘味へと変化し、とても上品な風味を味わえます。
フルーティーな味が好き、あっさり系が良いという方は、ケニアの柑橘系の酸味をよく引き出せる、浅煎りがおすすめです。
中~深煎りにするとカシスのような甘みと力強いコク
焙煎を中煎り~深煎りにすることで、カシスのような優しくも濃厚な酸味と甘味が出てくるのです。
普通なら焙煎度を深くすると、甘味やコク・苦味が増して、豆の特徴が弱まります。
しかし、ケニアは深煎りにしても豆の特徴である酸味が消えません。
まるでフルーツが熟してくように、爽やかな酸味から濃厚な果実の甘さある酸味へと変わるのです。
鼻に抜ける香りの余韻も長いのです。まったりしたい時には中~深煎りがおすすめです。
ケニアを買う時は是非焙煎度にも注目して選んでみてください。
ケニアコーヒーが世界中で称賛される3つの理由
フルーティな甘い酸味と深いコクを持つケニアコーヒーですが、ケニアのコーヒー豆が世界中で高く評価されるのには3つの理由があるのです。
① 手摘みだからこそ、「完熟した」コーヒーの実だけを収穫できるから
② 国で品質管理されており、本来の味が引き立つ極上豆のみが生まれるから
③ ケニア特有の果実味溢れる甘さを引き出す乾燥方法を採用しているから
ケニアコーヒーの歴史は意外と浅く、当時はケニアのコーヒーはそんなに注目されていませんでした。
今は日本やヨーロッパで大人気なのです。
加えて、ケニアコーヒーはかなり稀少なブランドの一つです。
ケニアの生産量は全世界で作られているコーヒー豆のわずか0.44%なのです。
これは、ケニアコーヒーが量よりも質を重視したコーヒーづくりに重きを置いているからです。
①手摘みだからこそ、真っ赤に「完熟」したコーヒーの実だけが収穫される
ケニアコーヒーは手摘み収穫だからこそ、真っ赤な「完熟」したコーヒーの実※だけを集めることができ、それによって、ケニア特有のフルーツ感を楽しむことができます。
※コーヒーチェリーとも言い、コーヒーの実の中にある種がコーヒー豆になる
そもそも、コーヒー豆の美味しさを最大限に引き出すには、「完熟したコーヒーの実」が重要です。
それは、完熟ではないコーヒーの実が混じっていると、豆本来の風味の邪魔をしてしまうからなのです。
未熟や未完熟の実からできたコーヒーは渋みやえぐみなどが出てしまい、甘みが少ない酸っぱいコーヒーになってしまいます。
また、コーヒーの実は熟しすぎてもダメなのです。
熟しすぎた実からできたコーヒー豆はジャガイモのような発酵臭の原因になってしまうからです。
しかし、ケニアコーヒー豆は手摘みだからこそ、最適な熟度のコーヒーの実だけが採取されます。
手摘みの場合、コーヒーの実が的確な熟度であるか1粒1粒を判断しながら採取することができるからです。
機械で収穫する方法もありますが、一気に収穫できるので効率的である反面、どうしても未熟なコーヒーの実が混ざってしまい、出したくない味の豆が出てしまいます。
ケニアコーヒーはベストな完熟度合いのコーヒーの実だけを集めることができるので、豆そのものが持つ、ケニア特有のフルーツのようなフレッシュな酸味や甘味と香りを楽しむことができるというわけなのです。
②国で品質管理されているから、本来の味が引き立つ極上豆のみが生まれる
ケニアでは、国がコーヒー産業をバックアップしているので、特上クラスの豆のみが生まれる体制が整っているのです。
ケニアでは最先端の農技術や研究を活かしたコーヒーづくりが発展していきました。
それは、2つのコーヒーの専門機関ができたからです。
・コーヒー局 …コーヒー豆の格付けなど推進する、コーヒー業界の中心的な存在の機関
・コーヒー研究財団…より多くのコーヒーを収穫できるよう、環境に適した品種を開発する、コーヒーの最高機関と称される1つ
これらの機関ができたことで、ケニアコーヒーの出荷額はこれまでの約5倍以上増えました。
こうしてヨーロッパを中心に人気に火が付き、ケニアのコーヒー産業は一気に加速していったのです。
その結果、ケニアは世界でも指折りのハイクオリティコーヒーの産地と呼ばれるようになりました。
近年の気候変動によって干ばつが起こったり、長雨が続いたりコーヒーの生産が不安定になってきているのです。
ですが、今も昔から変わらぬ姿勢でコーヒー栽培に取り組んでいます。
そういった、より良くしたいというケニアスピリッツこそが、根強い人気に繋がるのかもしれません。
最後に
【ケニアの味の特徴】
・ケニアの1番の特徴は焙煎で移り変わるフルーティな酸味
・浅煎りで柑橘系の爽やかな酸味が引き立つ
・中~深煎りでベリー系の甘みのある酸味と力強いコクが顔を出す
また、ケニアでは国によるコーヒーの徹底した品質管理体制が整っているため、ケニアならではのハイクオリティなコーヒーが生まれるのです。
【ケニアが世界中で称賛される3つの理由】
① 手摘みだからこそ、真っ赤な「完熟した」コーヒーの実だけを収穫できるから
② 国で品質管理されており、本来の味が引き立つ極上豆のみが生まれるから
③ ケニア特有の果実味溢れる甘さを引き出す乾燥方法を採用しているから
ケニアのコーヒーの品質が高いのは農園の人々の努力の賜物であることがご理解いただけたかと思います。
目には見えない品質管理によって、ケニアのコーヒーのあの爽やかなで優しいフルーティな上質な味に反映されていくのです。
また、よりケニアらしさを感じるコーヒーを飲んでみたいと思う人には、より厳しい基準をクリアしたスペシャルティコーヒーがおすすめです。
ぜひ、ケニアのコーヒー豆を飲んでみて、丁寧に作られた背景を感じながらケニアコーヒーを楽しんでみませんか。
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