キャンプと言えば焚き火、焚火と言えばキャンプと言っても過言ではないと思います。
日ごろからキャンプに行けば火を焚いて焚火をするのが当たり前に感じていますが、法律的にはどうなんでしょうか?ふと思ってしまいいたので今回は焚火を法律面から考えてみたいと思います。
焚き火とは、野焼きとは違うのか
焚き火とは
火を焚いたり火を燃やす事や火を指して、木の枝や落ち葉、薪などを地面その他の一箇所に集めて燃やすことも含み、落ち葉を使った焚き火は落ち葉焚きといって、基本的に直接に地面で行われるが、キャンプなどでは専用の焚火台が用いられることもある。
というのが焚火なのです。
まあよく私たちがやっているものそのものが焚き火なのですね。
一方で
野焼きとは
日本では春先のまだ草本の新芽が出ない時期に、野山の枯れ草を焼く事が多く、山焼きともいうが、田の畔や、河川敷を焼くことも野焼きということもあり、また、野焼きを行うことで自然の初期状態に戻し、新たに出る若草のための肥料としたり、農業害虫を焼き殺す効果も期待される。
というもので、農業などで行っている焚き火行為という事になるようです。
一番の違いは、野焼きは森林法で所在地の市町村長の許可を必要とするという事なのです。
もっと細かく定義されています。
平成13年施行の廃棄物の処理及び清掃に関する法律およびそれに基づく「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」では、風俗慣習上又は宗教上の行事を行うために必要な廃棄物の焼却や、農業、林業又は漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却など以外は禁止されている。
なので、田んぼでよくごみを焼いていることがありますがそれは本来は違法という事になってしまうようです。
同法により違反した者は五年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金又はその両方を科せられる。
という事なので絶対やめましょう。というか田んぼを持っている人の方が少ないですよね
焚き火でも
焚き火でも、強風などで広範囲にわたって日が広がってしまった場合はどうなのでしょうか?
過去に実際あった例で考えると、刑法の失火罪または重過失失火罪が成立するようです。
という事も踏まえて
①緊急時に失火出来るように水を用意しておく!
まずは、いつ何時燃え広がったり事故が起きたり分からないので、常にすぐ失火出来るように準備をしておく事が重要です。
さすがに、荷物が多くなるキャンプでバケツを用意するのは難しいかもしれませんが、ウォータージャグや、ペットボトルで水を確保しておく事は可能なので、そういった準備をしておきましょう
②強風時には火の粉が飛ぶので焚き火をしない!
個人的には風速2~3m以上の場合は焚き火はかなり危険だと思います。
もちろん、風防をする事である程度の対処は出来るかもしれませんが、急に風向きが変わったりする事も考えられるので、強風時には極力焚き火を控えるようにした方が良さそうです。
③周囲に燃え広がる危険性のあるところでは焚き火をしない!
地面が、土や砂利なら特に問題はないですが、秋口の落ち葉が多い時期などに焚き火をすると急な突風で落ち葉に引火する事例も多いので、引火する可能性がある物の近くでの焚き火はやめましょう。
そして、雨が降っていない時期などは、周囲の乾燥状態も十分に考えて安全配慮をして焚き火を楽しみましょう。
この3点を必ず守って焚き火をしましょう!
焚火の注意点は分かったけど、キャンプ場や、河原、自宅で、焚火&BBQをする行為自体は法律違反にはならないのでしょうか?
基本的には、公有地・私有地を問わず、法律および各自治体の条例によって焚き火、野焼き行為が法律・条令によって制限・禁止されている事が多いです。
また、禁じている法律や条例は以下の通りです。
・軽犯罪法
・自然公園法
・自然環境保全法
・都市公園法
・廃棄物処理法
・消防法及び火災予防条例
・県市町村条例による規制
・管理組合等による自主規制
とまあたくさんの法律が絡んできます。
なので、
キャンプ場では、焚火台を使って決められた場所で焚火をすること。
河原ではやはり焚き火台を使用して、消火用の水などを用意して、河川法の範囲内で焚火やBBQをしましょう。
自宅では当然のことながら焚き火台を使って火の気のないベランダや庭などで焚火は行いましょう。
最後に
でも実際に問題になるのはモラルとマナーだと思います。
煙モクモクで焚火をしたり、においのきつい料理をしたりという事でしょうか。
今だけ、金だけ、自分だけと昨今言われていますが、そのように言われないようにモラルとマナーをもって楽しく焚火をしましょう。
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