メキシココーヒーって?実は歴史が古いんです。

コーヒー

日本ではあまり聞き慣れないメキシココーヒーですが、その歴史は古く植民地支配していたスペイン人が持ち込み、今ではオーガニックコーヒーやフェアトレードコーヒーとして世界トップクラスの輸出量を誇っています。世界有数の産地となったメキシココーヒーの歴史や特徴などについて解説したいと思います。

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メキシココーヒーの歴史は?

メキシコは、今でこそ世界第7位の生産量を誇るコーヒーの産地ですが、1970年代にスペイン人がコーヒーの苗が持ち込んだ時は、金や銀などの鉱物の採掘に注力されコーヒーを始めとする農産物を広めようとする動きはなかったのです。

そのため、メキシコの先住民が、南部の辺鄙な山間部に土地を所有しコーヒーを栽培する程度でした。

スペインから独立した時に、ヨーロッパの人たちが先住民の所有していた土地を購入してコーヒーのプランテーションを始めたのです。

その時に、元の所有者たちが「農奴」として働かされるようになりました。

その後、メキシコ革命時の農業改革と1914年の労働法によって「農奴」は解放され、プランテーションで得た知識やコーヒーの苗を活かした小規模農家のコーヒー栽培が本格的になっていったのです。

また、コーヒーの輸出がメキシコ経済の一端を担うようになったことから、メキシコ国立コーヒー研究所やコーヒー協同組合が設立されたのです。

メキシコ国立コーヒー研究所やコーヒー協同組合がコーヒー農家の保護や有機コーヒーの栽培を推進したことでオーガニックコーヒーの地位を確立するようになり現在に至るのです。

メキシココーヒーの特徴

メキシココーヒーのほとんどは急な斜面で栽培されているので、機械による収穫ができず、そのほとんどは手摘みで行われています。

そのため、成熟したコーヒーチェリーのみを選別して収穫することが可能です。

収穫した後のコーヒーチェリーは、水洗い処理をした後、天日干しをしてコーヒー豆にするまでの工程を全て人の手で行っているので、欠点豆の少ないスペシャリティコーヒーを生産することができるのです。

丁寧に生産されたメキシココーヒーは、スッキリとした酸味と風味、甘い香り、爽やかな後味のバランスが絶妙で上品な味が特徴です。

さっぱりとしたキレ、芳醇な香りは、一度飲んでみる価値があると思います。

メキシコで生産されるコーヒーの70%程は、アメリカに輸出されていますが、近年はオーガニックコーヒーとして日本でも注目されて始めています。

メキシココーヒーの主な産地は?

メキシコは、南北で気候がわかれています。

コーヒー栽培に最適な高温多湿と、適度な温度差は南部地方の特徴なので、メキシコでは主に南部でコーヒーを栽培しています。

特に標高が高く昼夜の温度差が激しいオアハカ州プルマ地方の「メルセデス農園」が有名な産地で、この農園で生産されるコーヒーは、コーヒーの女王としてメキシココーヒーの中でも圧倒的な人気を誇っている豆なのです。

他にも低地から高地まで農園があるので、多彩な味わいが楽しめるメキシコ湾沿岸のベラクルス州で栽培されている「コアテペックコーヒー」も高貴な香りとダークチョコレートのような風味で最高級のコーヒーとしてその名を知られているのです。

また、南東部の国境に面したメキシコ最大の産地であるチアパス州で収穫されるコーヒーは、ストーンフルーツ系の味わいとココアの風味がして美味しいと人気なのです。

このようにメキシココーヒーは、産地によって気候条件などが異なるため、味わいも微妙に違いがあります。

メキシココーヒーのランクは?

メキシココーヒーを選ぶ時は何を基準にしたら良いのでしょうか。

メキシココーヒーは、コーヒー豆を栽培する土地の標高によってグレードが分けられているため、標高の高いエリアで栽培されたコーヒーの方がランクの高いコーヒー豆となります。

具体的には、SHG(Strictly High Grown)と呼ばれる標高1,700m以上の標高で栽培されたコーヒーが最上級です。

1,000m~1,600mの標高で栽培されたコーヒー豆をHG(High Grown)とされます。

700m~1,000mの標高で栽培されたコーヒー豆をPrime washedと分けています。

また、HGは、「アルトゥーラ(AL)」とも呼ばれているので、コーヒー豆を表記する時は「メキシコAL」と記載されていることもあるので、覚えておくと良いでしょう。

メキシコではコーヒーをどのようにして飲んでいるの?

一般的にメキシココーヒーは、アメリカンやカプチーノ、エスプレッソ、アイスコーヒーなどで飲まれています。

本場メキシコでは、新スペイン時代から伝わるシナモンと黒糖を一緒に鍋で煮出したコーヒーの「カフェ・デ・オジャ」や濃いエスプレッソにミルクをたっぷり注いで、昔からのコーヒー牛乳のような優しい味わいが人気の「カフェ・コン・レチェ」などの飲み方があります。

カフェ・コン・レチェは、ミルクを高い位置から注ぐことできめ細やかな泡ができ、まろやかな味になるので、一度は飲んでみたい一品です

最後に

日本では、まだ馴染みの薄いメキシココーヒーですが、丁寧な栽培や製法が世界的に注目されたことでオーガニックコーヒーとして人気が高まっているのです。

メキシココーヒーは、普通に淹れても美味しいのですが、メキシコ流のカフェ・デ・オジャやカフェ・コン・レチェで淹れて飲みたいですね。

ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。きっとメキシコを感じられるのではないでしょうか。

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