フレンチプレスを知っていますか。紅茶好きな方であれば、使っている方もいるのではないでしょうか。スターバックスでストレートコーヒーを頼んだ際にも目にすることができますよね。
フレンチプレスを知る
フレンチプレスは「コーヒープレス」や「ブランジャー」などとも呼ばれています。
紅茶が好きな方は「ティープレス」のほうが親しみがあるのではないでしょうか。
フレンチプレスは、コーヒー豆に熱湯を注ぎ4分ほど待つというシンプルな方法で抽出します。
そのため、高度な技量が求められないという点においては、初心者におすすめの抽出方法なのです。
豆本来の味や個性を楽しめる
フレンチプレスはシンプルかつ単純な方法、そしてコーヒーの油分も抽出されることから、豆本来の味や個性を知ることができると言われています。
実際、カッピングというコーヒーの味を確認する作業では、コーヒー豆をそのまま熱湯に浸し抽出するのです。
カッピングに近い抽出方法であるフレンチプレス。
コーヒーの味をストレートに試すには最適なのです。
フレンチプレスは豆を選ぶ
簡単にコーヒーを楽しめるのかというと、実は繊細な抽出方法でもあるのですよ。
フレンチプレスは「豆を選ぶ器具」のため、少々デメリットと言えることもあるのです。
新鮮な豆が必須条件
フレンチプレスは先に述べたように、豆本来の味が出やすいといわれています。
また、抽出の技量が求められないので、コーヒーの味は豆の質に大きく依存してしまいます。
鮮度の良くない豆を使用することで、美味しくないコーヒーが出来上がってしまうというわけです。
少しでも鮮度が落ちるとストレートに味に影響が出るほどデリケートなのがフレンチプレスなのです。
豆を挽くとき
豆を挽くときに注意してほしいことが2点ほどあります。
- 直前に挽く
先ほど話したように新鮮さが命です。そのためできるだけ豆の状態で購入して、抽出の直前に挽くようにしてください。 - 必ず「中粗挽きor粗挽き」
細かく挽くと粉がフィルターで濾されないため、飲みづらい上に過剰な抽出や味の変化をもたらすことがあります。
豆の味がダイレクトに表れる
フレンチプレスが使われる大きな理由の一つに、豆本来の味や個性がダイレクトに感じられるという点です。
言い方を変えると「豆本来の味や個性を知るための器具」という事なのです。
そのため、ストレート(一種類の豆)を使用することをお勧めします。
ブレンドでも楽しむことができますが、豆の個性を味わうことができる器具なので、ブレンドを使用することはやめておいた方が良いでしょう。
どんな味なの?を教えてくれる
ストレートを味わうこととはどういうことでしょうか。
それは例えるとすれば、「キリマンジャロはどんな味だろうか」ということです。
それは、酸味・コク・甘味・アロマなどに代表される豆の持つ些細な味を見分けて味わうということなのです。
楽しむためのプラスアルファ
焙煎によって違う味を感じられる
ダイレクトに味を表すフレンチプレス。これは、焙煎度合によっても同じことが言えます。
例えば、ミディアムロースト(中煎り)では爽やかだった味が、フルシティロースト(中深煎り)にすると、落ち着いた味に変わることがあったりするのです。
そのため、イタリアンロースト(最も深い煎り)だと苦味が強すぎたり、ライトロースト(最も浅い煎り)ではうまく抽出されなかったりと、本来の味を失ってしまうケースも出てくるというわけなのです。
一般的な豆の焙煎度合いは、ミディアム~フルシティロースト(中~中深煎り)がほとんどなので、フレンチプレスで入れる場合、焙煎度合にも注意しましょう。
スペシャリティコーヒーを楽しむ
スペシャリティコーヒーをご存知でしょうか。SCAA(米国スペシャリティコーヒー協会)やCOE(カップ・オブ・エクセレンス)というコーヒー豆の品評会で高得点を取得したコーヒー豆のことを言うのです。
この豆にフレンチプレスをお勧めするのは、プロが認めた品質のコーヒーをそのまま味わてほしいからなのです。
これらの品評会で認められた豆は、品質はもちろん、非常に整った味を持つ豆や個性あふれる豆など飲むだけで楽しめるコーヒーがいくつもあるのです。
実際、有名な丸山珈琲のように、スペシャリティコーヒーを味わってもらうためにフレンチプレスを使用している店なども多くあるのです。
フレンチプレスに合うコーヒー豆 まとめ
以上の内容をまとめると、フレンチプレスに合うコーヒー豆は
- 新鮮な豆
- 中粗挽き~粗挽きで直前に挽いたもの
- ストレートが一般的
そしてプラスアルファとして
- 焙煎の違いを楽しむ
- スペシャリティコーヒーを味わう
といったところになります。
ストレートに楽しむことのできる「高品質のコーヒー豆」がフレンチプレスには合うということなのです。
今までドリップコーヒーばかり淹れていた方や、フレンチプレスを使用して豆にこだわっていなかった方は、一度、良い豆・新鮮な豆、焙煎度合いの違いを試してみてはいかがでしょうか。
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