ダッジオーブンのメンテナンス

キャンプ,アウトドア

近年のアウトドアでは欠かすことのできないダッジオーブンですが、材質もいろいろとあります。

大きく分けて3種類。鋳鉄製・黒皮鉄製・ステンレス製です。種類別にメンテナンスの方法を解説したいと思います。

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鋳鉄製のダッジオーブンの特徴と使い方

ダッチオーブンの王道中の王道。それは鋳鉄製のダッチオーブンです。
鋳鉄製のダッチオーブンは、砂型にドロドロに溶かした鉄を流し込んで成型して製造するのですが、そのときにできたごく小さな複数の隙間に油がだんだんとしみ込んで強固な皮膜を形成します。

この皮膜があることでさびにくく、ラフな火加減でも安定した熱伝導をもつダッチオーブンへと変化していきます。

長い年月をかけて大切にメンテナンスされた鋳鉄製のダッチオーブンは、深く黒光りするブラックポットと呼ばれる。この使い込まれた風格を持つブラックポットに育てていくことも鋳鉄製のダッチオーブンの醍醐味の一つではないでしょうか。

鋳鉄製のダッチオーブンに欠かせないのが、メンテナンスです。

鋳鉄製のダッチオーブンですが、まずシーズニングと呼ばれる慣らし作業が必要となります。

出荷用のサビ防止ワックスを洗剤を使って丁寧に落としてしっかりと乾燥させ、鍋・蓋全体にオリーブオイルなどの植物油をなじませながら焼いて鍛えます。
その後も、水分や塩分が鉄のさびを促進させるため、調理したあと放置しておくとさびてしまうので、料理が完成したあとは、速やかに中身を取りだし、メンテナンスをしなければなりません。

調理後は、基本的には洗剤や金属たわしを使わずに洗い、数日使わない場合は植物油を塗付しなければなりません。
鋳鉄製のダッチオーブンは、ヒートショック(急加熱・急冷却)にも弱いといった、デリケートな一面もあるので注意が必要なのです。

黒皮鉄製ダッジオーブンの特徴と使い方

鋳鉄製のダッチオーブンの手入れをより簡単にして、アウトドアやキャンプを楽しみたいといったダッチオーブン初心者にも人気なのが、黒皮鉄製ダッチオーブンです。


黒皮とは、鉄を1,200度程度で加熱し圧延していく過程でできる酸化皮膜のことを言います。

鉄に高温の熱を加えることで酸化鉄となった表面の皮膜により、赤サビ防止の役割を得たものです。

この黒皮に加工された1枚の黒皮鉄板鍋状にプレス成型したものが、黒皮鉄製ダッチオーブンとなるのです。

一枚の鉄板を圧延加工しているため、鋳鉄製のダッチオーブンの弱点であったシーンもそれほど神経質にならなくても大丈夫です。

高温のままの鍋を水で急冷したり強い衝撃を与えたりしても割れにくいタフさと、メンテナンスのしやすさを持ち合わせている点が扱いやすいのが良いです。

使い始めこそシーズニングは必要ですが、その後のメンテナンスは至って簡単です。

酸化皮膜で保護された表面は洗剤や金たわしで気にせず洗うことができ、使用後も、洗剤で洗って乾かし食用油を塗るだけ。熱伝導も均一で、料理もおいしく仕上がる点でも人気の一品です。
使い込むうちにブラックポットに育つ鋳鉄製と違い、黒皮鉄製は、表面が灰色に変化してきます。

使い込むうちに、黒から黒皮鉄板の本来の色である灰色に変わってくるのです。

間違わないでほしいのは、皮膜がはがれたわけではないので安心してください。

ステンレス製のダッチオーブンの特徴と使い方

ステンレス製ダッチオーブンは、さびが発生しにくい材質であるため、家庭で使う鍋と同様な方法で使えることが最大の特徴です。

洗剤で洗うこともできるうえ、シーズニングやメンテナンスなど、これといった手入れをする手間は必要ありません。

残った料理を翌朝まで入れておき、温めなおしてアツアツを食すこともできるのです。


鉄製に比べて軽いため、扱いやすいことも長所になります。反面、鉄製のものと比べると蓋自体も軽いため、加熱による内部圧力がそれほどあがらず、料理の仕上がりには鉄製のダッチオーブンとは差が出るという意見もある。


また、鋳鉄製ダッチオーブン、黒皮鉄製ダッチオーブンと比べると、一般的に値段も高くいのです。


ステンレスのもつ特性として、暖まりにくく冷めにくい(保温性が高い)ことが挙げられます。

はじめは、温めるために火力が多く必要となりますが、一度温まってしまえば長時間その温度を保つ事ができるのがメリットです。

調理から食べ始めるまでの時間が長くなりがちなアウトドアやキャンプにおいて、保温性があるということは評価が高くなるのではないでしょうか。


また、鍋のメンテナンスに油を使わないため、白米やみそ汁といった油を使わない料理にも向いています。

最後に

鋳鉄製・黒皮鉄製・ステンレス製のダッチオーブンには、それぞれの長所があり、目的によって選ぶのが良いでしょう。

メンテナンスが難しい材質のものもありますが、手入れをすることで愛着もわいてくるのではないでしょうか。

アウトドアだけでなく、家庭のコンロでも調理可能なので、自分に合った1台を見つけてアウトドアの料理の幅を広げてはいかがでしょうか。

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