ブラジル、コロンビアなどと国名がついたコーヒーを見たことがあると思います。
しかし、普段飲んでいるコーヒーがどこで栽培されどのように手元に届くのかを知っている人は少ないと思います。
コーヒーは、生豆とか、焙煎豆とか豆という言葉をよく使いますよね。
でもマメ科の植物ではないのです。
コーヒーノキという植物の木に実る果実の種のことをいいます。
もともとは緑色で、熟していくうちに色が変わってきて、完熟すると赤色になります。
この種はさくらんぼに似ているので、コーヒーチェリーとも呼ばれます。
コーヒーの品種は大きく分けてアラビカ種とロブスタ種のふたつに分けられます。
アラビカ種は、現在生産されているコーヒーの全体の約60%ほどを占めています。
病気になりやすいけれど、飲みやすいので、モカや、キリマンジャロなど私たちにはとても身近な銘柄のほとんどがこのアラビカ種になります。
ロブスタ種はカネフォーラ種とも言われ、病気には強いけれど、アラビカ種のような甘い香りや明るい酸味があまりありません。
また、コーヒーは種を蒔いてから収穫まで3〜5年ほどかかります。
収穫や出荷前の選別など多くの工程や人の手を通って私たちの手元に届くのですね。
このことを考えると、いつものコーヒーも美味しく感じられるのではないでしょうか。
現在、コーヒーは、世界の約60カ国で栽培されています。
その地域は中南米や東南アジア、アフリカが主に生産しています。
生産国によって、個性があるので、違いを楽しんでみましょう。
○グアテマラ
初期のスペシャリティコーヒーマーケットの発展に大きく寄与し、中米を代表する産地です。
中でも標高の高い産地では、酸味やコクが豊かなコーヒーが収穫されています。
○パナマ
高級品種 ゲイシャ の生産国です。
現在とても注目を浴びています。
フルーティで華やかな香りと柔らかな酸味を持ち、バランスの良いのが特徴です。
○コロンビア
世界で3番目にコーヒーの生産量が多い国です。
栽培されている品種はすべてアラビカ種です。
甘い香りとまろやかな酸味があるのが特徴です。
○コスタリカ
中米で最も早くコーヒー栽培を始めた国です。
生産地は標高の高い地域が多い国です。
中でも、タラスは酸味とコクのあるコーヒーということで世界的に有名です。
○ブラジル
生産、輸出量ともに、世界一の国です。
多くの産地は中米よりも標高が高いので全体的に酸味が少ないです。
アラビカ種の主な産地はブラジル国土の南東部になります。
○ハワイ(アメリカ)
栽培されている品種はほぼティピカ種で、コナ地区のみで栽培されています。
コナコーヒーが有名ですね
苦味が少なくて、甘い香りと柑橘系の果実の酸味が人気です。
○ケニア
極めて品質の高い豆が採れることから、スペシャリティコーヒーマーケットにおいて非常に重要な国です。
酸味は強いけれど、コクとのバランスがとれているのが、素晴らしいところです。
○エチオピア
アラビカコーヒー発祥の国です。
コーヒーを常飲する習慣がある国です。
全人口の約20%がコーヒー産業で生計をたてている国です。
まさにコーヒー大国です。
○ルワンダ
コーヒーはルワンダの輸出売り上げ第1位です。
現地の人にとって最も重要な収入源です。
柔らかな柑橘系の酸味と甘みがあり、クリーミーなコクが特徴です。
○タンザニア
この国の約90%は小規模農家が生産しています。
ほとんどが、海外へ輸出されています。
キリマンジャロという銘柄が有名です。
酸味とコクとのバランスが良く、味わいが深くおいしいです。
○インドネシア
スマトラやバリなど多くの島で主にロブスタ種の栽培をされています。
有名銘柄としては、マンデリンがあります。
マンデリンとはスマトラ島北部で生産されているアラビカ種のみを言います。
コーヒーベルトを知っていますか?
コーヒーベルトとは、
赤道を挟んで北緯25度と南緯25度間の熱帯 亜熱帯エリアのことを言います。
この地域内で条件の合う場所でコーヒーが栽培されているのです。
熱帯や亜熱帯地域が多いのですね。知識としては頭の片隅にでも置いておいてください。
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