日本では、一年中コーヒー粉や豆を手に入れることができるため、コーヒーの旬と聞いてもピンときませんが、コーヒーも他の果物や野菜と同じ農産物です。そうなんです「旬」があるんです。
コーヒーの旬って?
日本では、真夏の暑い時期や寒い真冬でも美味しいコーヒーの豆や粉が手に入ります。
なので、コーヒーはどの時期に飲んでも美味しいものだと思っていますが、実はコーヒーにも旬があるんです。
コーヒーは他の果物などと同じ農産物なので、美味しく飲めるタイミングがあるのです。
これがコーヒーの「旬」です。
一例ですが、日本人になじみ深いお米、これも旬があります。
一年に一度だけ市場に流通する「新米」といわれるお米がそうなのです。
この時期のお米を楽しみにしている方もたくさんいるのではないでしょうか。
また、コーヒー豆も、一年に一度収穫されることが多く、収穫した豆を脱穀、乾燥、品質チェックなどの処理を経て日本に来た豆がお米の「新米」にあたる「ニュークロップ」といわれています。
収穫時期は地域によって違うので旬も違う
コーヒーの旬は、いつ頃かというと、これが「いつ」とはいえないのです。
それはなぜでしょうか?
コーヒーが収穫される場所は、いわゆる「コーヒーベルト」と呼ばれる北緯25度線と南緯25度線上の赤道付近になります。
それは、ブラジルやコスタリカ、メキシコ、インドネシア、ベトナム、インド、ケニア、エチオピアなどがコーヒーベルトにあたる国です。
そのため、北半球のコーヒーベルトの産地では10月~3月、南半球の産地は、4月~9月、赤道直下では年2回収穫されるため、コーヒーの旬であるニュークロップの時期も変わってきます。
それに加えて、コーヒー豆は収穫されてからさまざまな工程を経て出荷されるため、日本に届くのは収穫後3カ月から半年ほど後になります。
なので、日本でニュークロップのコーヒーを味わえるのは産地が北半球の場合で春~夏、南半球で取れたコーヒー豆は秋~冬頃になると覚えておくと良いでしょう。
ニュークロップはどんな味?
ニュークロップのコーヒーを味わってみたいけれど、どんな味がするのでしょうか?
ニュークロップのコーヒー豆で入れたコーヒーは、酸味が強く、香りが高いという特徴の他にも、お湯を注いだときに粉がモコモコしてくるのです。
酸味が強いコーヒーは、好みがわかれるところですが、酸味が強く香りが高いのは鮮度の良いニュークロップならではの特徴です。
ぜひ、フレッシュなコーヒーの香りと味を楽しんでみるのも楽しいのではないでしょうか。
ニュークロップの見分け方
旬のコーヒーをニュークロップと呼びますが、この「クロップ」は、「年度」という意味です。
そのため、「2019-2020クロップ」のように呼ばれていますが、年度をまたいでいるのはコーヒーの収穫時期が関係しているからなのです。
コーヒー豆の収穫は、毎年10月から始まるので、10月1日から翌年の9月30日までの間に収穫されたコーヒーは同じ年度のものとして扱われます。
「コーヒーの日」「国際コーヒーの日」は収穫日にちなんで10月1日に制定されています。
流行のスペシャリティコーヒーは、一番新しい収穫年度のコーヒーが基本なので、豆を買うときは、収穫年度をチェックしておくと新しい豆が購入できるでしょう。
しかし、コーヒー豆の袋には焙煎日の日付は明記されていても、収穫日が記載されているものは少ないのです。
そんなときは、店員や焙煎士に確認してみてくださいね。
コーヒーの産地別でわかる日本の旬は?
簡単にコーヒーの産地別による日本の旬の時期を紹介します。
豆を購入するときの参考にしてみてください。
ブラジルの豆の場合は、12月~3月
コロンビアは一年中収穫できますが、強いて旬をあげるとすれば、代表的な産地の旬として4月~6月頃となります。
また、エチオピアは6月~9月
グアテマラの豆は7月~10月
インドネシアのマンデリンは2月~5月
タンザニアの豆は12月~3月なのですが、同じ産地でも気候によって収穫時期が違うこともあります。
このカレンダーもある程度の参考なのですが、基本的なスケジュールを知っておけば、ニュークロップのコーヒーを探しやすくなるのではないでしょうか。
ニュークロップのコーヒーの美味しい入れ方は?
ニュークロップのコーヒーは、どのように入れればその美味しさを存分に味わえるのでしょうか?
ニュークロップの特徴である酸味や香りを楽しむためには、暑い時期でもホットで飲むことをおすすめします。
また、ミルクを入れてしまうと香りも薄くなってしまうので、ブラックで味わいましょう。
アイスコーヒーで味わいたい場合は、コールドブリューではなく、ホットコーヒーを冷やすようにすると香りを感じやすくなりますので試してみてください。
一度は飲んでみたい!旬のコーヒー
旬のコーヒー「ニュークロップ」は、前出しましたが、生産地によって日本で飲める時期が違います。
なので、ニュークロップだけにこだわるなら、ほぼ一年中、香り高いスペシャリティコーヒーが飲めるといえるのではないかと思います。
いつでも飲めるコーヒーだからこそ、コーヒーの旬に、スポットを当てて美味しいコーヒーを飲み比べてみるのがおすすめです。
最後に
お気に入りのコーヒーの旬を知っておくと、味の違いにも気付くかもしれませんので、ぜひ、旬のコーヒーを楽しんでみてください。
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