コーヒーをめぐっては、健康に良いとする見方と「カフェイン中毒」などで健康を害するという両方の見方が存在し、「体にいいの?悪いの?」という結論があまりよくわからない状況が存在します。
そんなコーヒーにまつわるウワサの真偽の程を5つの点についてまとめてみます。
1.コーヒーは心臓に良くない→間違い
近年発表された研究結果からは、健康的な生活を送っている人は一日に3~5杯のコーヒーを飲んでおり、そうでない人に比べて心疾患を患うリスクが15%程度低いことが明らかにされているとのことです。
研究者にとってさえも「なぜコーヒーが体に良い影響を与えるのか」については不明な点が多いのですが、コーヒーに含まれる抗酸化物質や抗炎症物質がその要因となっているという見方が存在します。
一方で、健康のためには「1日のカフェイン摂取量は400mgを超えるべきではない」とする政府系機関の助言もあるとのことなのです。
これは、8オンス(約230ml)のコーヒーカップ2杯分に相当する量です。
2.コーヒーは脳の働きを高める→正しい
栄養学の研究結果からは、コーヒーに含まれるカフェインには脳の注意力と集中力を高める効果があり、しかも認知力に関するパフォーマンスを高める効果もあることが確認されているとのことなのです。
また、過去5年間に発表された研究結果によると、
定期的にコーヒーを飲んでいる人は2型糖尿病やパーキンソン病、アルツハイマー病にかかるリスクが低いことがわかっており、ここから脳の明晰度におよぶ悪い影響も少なくなることが推測されます。
3.コーヒーで体重が落ちる→間違い
カフェインのダイエット効果をうたう「ダイエットサプリ」の多くはその効果の仕組みが裏付けられていないようです。
また、「コーヒーが食欲を減退させる」という声もありますが、その効果を実証した結果も存在しないとのことなのです。
逆にコーヒーを飲むときに入れられることが多い砂糖やミルクに含まれるカロリーによって実際には体重を増加させる影響の方が強いと指摘されているようです。
4.エスプレッソにはレギュラーコーヒーよりもカフェインが多く含まれている→正しい
1オンス(約30ml)のエスプレッソには平均で63mgのカフェインが含まれており、この数値は同量のレギュラーコーヒーの2.5~5倍に相当するとのことなのです。
そのため、理論的には「エスプレッソの方がカフェインが多く含まれる」といえるのは事実ですが、ここで気をつけなければならないのは、実際に飲むコーヒーの量。
しかしながら一般的に、エスプレッソをコーヒーカップになみなみ淹れて飲む人はいないため、総合的に見るとレギュラーコーヒーを何杯も飲む方が結果的により多くのカフェインを摂取することにつながるといえます。
5.「デカフェ」は体に良くない→間違い
コーヒー豆からカフェインの成分を取り除く「デカフェ」(ディカフェ)は、その処理工程で薬品類が使われるために健康に良くないという見方がありますが、それはもう過去の考え方であるというのが大方の見解だそうです。
現在でもジクロロメタンや酢酸エチルなどの物質がカフェインの除去の際に用いられますが、アメリカのFDA(食品衛生局)によれば、実際に用いられている規模を考えると健康に及ぶ影響はほぼ存在しないとのことです。
逆に、デカフェにはレギュラーコーヒーと同じメリットがあるとのことです。
最後に
1日にレギュラーコーヒーまたはデカフェコーヒーを1杯から3杯飲んでいる人は、
あらゆる原因で死亡するリスクが12~18%低いという結果が、16年間にわたる調査の結果判明しているそうです。
くれぐれも飲みすぎには注意しましょうね
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